枠な暮らしで厄払い-一 |
粋という字をばらしてみると、米と卆、八十八と九十。そうなんス、 88と90って事なんで、その問89がないんスよ。わっかるっかなあ?粋な暮らしをやってるってえと、89がないの。ヤクがない=厄払いになるって事なんスよ。 いや、まあ、その〜、こじつけなんスけどね。でもね、昨今はやりの節約だ、倹約だ、なんちゅうより、「粋」な暮らし方ってほうが、その〜、何だ〜、粋やないですかあ。だって、スーパーの買物袋はゴミがふえるから、自分のバッグを持って行って、スーパー袋はもらわないようにするのがエコロジーで-す、ち言われれるより、「スーパーのシャカシャカ音ンするあの袋、そう、あいつをさげて歩くなんざ、野暮でござんすね。あっしなんざ、風呂敷をね、こんな貝合におっびろげてさ、このはじとはじをちょいとむすんで、お、つ、ここに人れてくんなっ、てなもんですよ。のほうが気分ええと思わんでしょか? |
| 魚柄仁之助「食べ暮らしダイエット」より |
暮らしの中の減量から |
太りすぎになっとらんですかあ?贅肉つきすぎて身動きもとれんようになつとりませんかあ? いや、なに、体の事ばっかりやないですよ。肥満体を細身にするのもダィエツトですが、生活そのもののダイエットちゅうのも必要な時代やと思わんですか。 この半世紀、日本はえらい勢いで工業化し、三十年前は高級品やった車も今じゃ一人一台ですまし顔しとります。その豊かさをささえるために、えろうぎょうさんのエネルギーを使い、木を切り倒し、魚をとりまくり、水や空気をどんどこ汚しまくってきたわけですわ。それを今になって「温暖化防止会議」しとるんやもん、何やら「罪ほろぼし」としか思えんような気がするですよ。案の定、1997年12月の京都会議にしたって、たいした成果ありゃせんように思わんですか? 人問は一度便利さを手に入れ生活水準が上がると、それを元にもどすのはなかなかむずかしいようです。だから車に乗る回数を減らそうとか、冷房設定温度を、一度上げようってな事言われても、なかなか実践できんのが現実ってなもんなんでしょね。 でもネ、ムりしてガマンして資源を大切に!なんて事やらんでも、ちょいとした工夫 ひとつでガスも電気も大幅に節約できるし、本当にムダのない生活ができるもんなんですわ。いや本当ですって。だってえ、あたしゃここ十年以上、食費は一カ月7千〜9干円だし、ガスや電気も二人暮らしで一カ月2干円台ですもん。 と言うても、南海の孤島でロビンソン・クルーソーしとるんとちがいますよ。束京の 白金に住んでこの金額・占道具屋を誓したり、食生活の本を書いたり、自分のやりたい事ばっかりやって生きとるですよ。自分のやりたい事を思いつきりやれるだけの時問を自由に使える、これこそ本当の意味での「豊かさ」やないでしよか。 今の時代、「物」があふれちょります。あまりぎようさんの物にかこまれて、なーん も見えんごとなっとりゃせんですか。ここらで暮らしをダィエツーせんとカツコワルイ ですよ。 この本では、より豊かな生活を求めての暮らしダイエットをとりあげてみようと思つとります。それも能書きでなく、台所レベル、やりくりレベルの目線で、笑いながら実践できる暮らしダイエットってのはいかがでしょ。 この一冊で、おなかの贅肉と生活のムダがとれてますよう祈つとります。 |
| 新ことわざ「衣・食・住にもダイエットあり」 |
| 魚柄仁之助著「食べ暮らしダイエット」文芸春秋刊 |